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仕入れ価格の変動

花屋・フラワーショップ考察
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平常時の価格と繁忙期の価格

10年くらい前までは平常時の仕入れ金額と繁忙期(物日)の仕入れの価格差は結構あったのですが、産地(生産者)が減ってきたり温暖化が進む現在においては、平常時の仕入れ価格も上がってきています。

これまでの業界の粗利は、平常時で50%、繁忙期で40~45%というのが現実的な数字だったと思ってましたが、これが現在では、平常時で45%、繁忙期になると35~40%くらいになってきているのが体感的に分かります。

粗利が35%~40%になってくると、原価率が60%~65%という事ですからもう本当にやっていけるギリギリのラインになりますし、疲労でぶっ倒れるくらいの仕事量をこなしても仕入れ代金を払うと
「これしか残らないの?」
という金額しか残らなくなります。
そこから光熱費等の経費、社員がいれば給料を支払う訳ですかなかなか厳しいですね。

35%の粗利しかなくなると、月に200万円を売り上げても70万円しか残らない訳ですから、そこから経費(家賃、光熱費等)を引いてさらに社員の月給を引いて…あれ?自分の取り分は?ってな事になります。

翌週、翌々週の価格が予想できない。

仮に今日のセリで赤バラが割と安く買えたとします。
それを店頭に並べておくのですが、やはり生ものなので劣化する前に販売する為、通常よりもやや安めに価格設定をして並べておいたとします。

安く買えたという事は得てしてあまり需要期じゃないので相場が下がった確率が高く、そうなると安く買っても売れなければロスになる為、やや安めでも売りに入ります。

それを見たお客様が、これ来週の〇日に使いたい、または再来週の〇日が妻の誕生日だからと言うことが多々あります。
「何本欲しいので、お金は今日払っていきます。」
となった場合、当然今日の店頭表示価格での支払いになります。
本当ならば使う直前の相場で支払ってもらえるのがベストなのですが、なかなか言い出せない事もあります。

それで実際に使う週になったら、大手花屋に大きな注文が入って赤バラが市場から消えた…なんて事になると、約束の本数を確保する為に、市場に注文を掛けて生産者の希望価格である注文価格で入荷する事になります。
それは前回の安く買えた時の倍~倍以上なんて事に直ぐになるのが花屋の仕入れです。
結局、仕入れの為に散々苦労した挙句、ほとんど儲けが出ないという事になります。

やはり、今ある物を今買って頂くというのが大前提で、先の予約は極力受けないというのが、儲けに関してもトラブル防止の観点でも必要になってきます。

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